2008年読了リスト055-062

 055。文楽ってまったく見たことがないのだけれど、能や歌舞伎と一緒で、いつかは見てみたいという思いだけはずっと持っている。日本の伝統文化は伝えていかなきゃいけないと思うし、そのために私ができることは積極的にそういう文化に触れていくことだと思うから。芸を究めるっていうことはほんとうに大変なことなんだろうな、と思う。

仏果を得ず

仏果を得ず

 056。『絶対音感』を読んだときから、最相葉月さんは好きな文章を書く人だと思っている。この本も以前何回か読んだことはあるのに、必ず読み返したくなる時が来る。そのたびに文庫を買って手元に置いておこうと思っているのだけれど、いまだに買いそびれている本のひとつ。今度はどんな本を書いてくれるんだろう、って楽しみにしている。

なんといふ空

なんといふ空

 057。以前読んだ『銭湯の女神』がわりと好きな感じだったので、別の本を借りてみた星野博美。この人は文章だけじゃなくて、写真も好きだなあと思う。なんだか女の人の撮る写真だなあと感じるのだけれど、それはどうしてなのかよくわからない。香港や中国、インドと東京にまつわるエッセイ。この人にはアジアが似合う。

迷子の自由

迷子の自由

 058。ほぼ日手帳を注文して手元に届くまでのあいだに、待ちきれなくて本棚から引っ張り出した。いろんな人のいろんな手帳の使い方を垣間見られるのがとてもうれしい。よく雑誌などに「あなたの手帳見せてください」なんていう企画があると、食い入るようになめるように見てしまう。今年はいろいろ考えて手帳を使ってみるつもり。

ほぼ日手帳の秘密―10万人が使って、10万人がつくる手帳。

ほぼ日手帳の秘密―10万人が使って、10万人がつくる手帳。

 059。堀井さん、続けて読むとちょっと最近食傷気味、かも。自分の家のパンがおいしいのはわかったけど、そればっかりを前面に押し出されてもなあ。ただのパン自慢にしか思えない、っていうのはひねくれすぎですかね。

パンに合う家のごはん

パンに合う家のごはん

 060。淡々とした日常を綴っている、こういう本が私はたまらなくすきだ。小説にドラマチックな展開を求める人や某文学賞の選考委員なんかには「なんにも起こらなすぎる」なんて言われてしまうかもしれないけれど、ごくごくふつうの日常をきらきら書けるのはやっぱりその人の観察眼が鋭いからなのだと思う。橋本紡ってはじめて読んだけど、ほかの本も読んでみたいな。

ひかりをすくう

ひかりをすくう

 061。猫鳴りってなんのことだろう、と思っていたらそういうことだったのか。一匹の猫を軸にして、3つのエピソードが展開されていく。1編ずつ主人公も違うし、年代も少しずつ違っている。でも、その底辺に流れているのはやっぱり優しさ以外なんでもなくて、それがあたたかかった。大人の文章だ、と思う。

猫鳴り

猫鳴り

 062。私は1日のなかで朝ごはんがとりわけすきで、毎日ほぼ同じメニューを食べているけれど、それでも朝ごはんがすき。それが旅行先となればなおさらで、朝ごはんを楽しみにして寝る、朝ごはんを食べたくて起きる、という感じ。京都の朝ごはんはどれも魅力的で、行ってみたいお店、泊まりたい旅館がまた増えた。

京都の朝ごはん

京都の朝ごはん