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読了

あいかわらず本は読んでいますが、最近よかった本はこれ。たまごボーロのように作者: 華恵出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2010/02/27メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 33回この商品を含むブログ (6件) を見るコトリトマラズ作者: 栗田有起出版社/メー…

読んでます

貼り付けるととんでもなく長くなりそうなので、今回は読了本を貼り付けるのはやめ。 今は『代替医療のトリック』を読んでいるところ。根っからの文系頭だし、どれくらい理解できるかなーと読みはじめた本だけれど、とてもおもしろい。自分にない視点にいちい…

読了

長くなるのでたたみます。

読了

昨年行った、息子さんの賢作さんと谷川さんの朗読会&コンサートを思い出しながら読了。あんなにひょうひょうとしているのに、しっかり物事を見つめていて、でも絶妙なユーモアセンスも持ち合わせていて、子どもみたいなところもある谷川さん。私生活でもい…

読了

話といえば、ナビダード民主共和国の大統領マシアス・ギリが、その地位からすべり落ち、失脚するだけなのだが、それがとてつもなく壮大な物語になっている。途中はだらけてしまい、読み進めるのがなかなかつらいようなところもあったけれど、加速がついてから…

読了

なかなか図書館で見つけられなかったのだけれど、たまたまあったので即借り。『山月記』と『走れメロス』、『桜の森の満開の下』がよかった。メロスの桃色ブリーフ! 原作がこんなに違うものになるとは、原作の作者だって想像すらしていないに違いない。原作…

読了

新年早々、すごい本を読んだ。今まで何度も借りたのに、手をつけられずに返すということが続いていたけれど、今回やっと読むことができた。きっと、今の私にとって、今回が読み時だったのだろう。響く言葉がたくさんあって、ノートにメモした文章がかなり多…

読了

どうして音楽なのに『船に乗れ!』なのか、と思いつづけながらたどり着いた3巻で明かされる意味は、とても重いものだった。一時、ひどい嵐にさらされて、それがおさまったとしても、船が揺れ続けていることを、私は忘れていないだろうか。著者の藤谷さん自身…

読了本

2010年の読了本。 はじめは高校生の設定なのかと思ったら中学生。努力型の早弥と、天才型の実良。そして良くも悪くも注目を集めてしまう春。弓道ではないけれど、高校時代に武道の部活に所属していた私にとって、競技の細かいところはわからないものの、なん…

読了

ハードカバーで何回も読み返した本。私が買ってもらったものは妹が持って行ってしまったので、図書館本で再読。子どものときに読んだ印象より、ずっとずっと心に沁みる感じがした。とかく「時間がない」「暇がない」と言いがちだけれど、言うのをやめれば、…

読了

必要以上に感情をむき出しにしない登場人物たちの悲しみこそが、著者の悲しみと同じもの。あまりに悲しいと涙も出ない、ということはよく言われることだけれど、たぶんこの本に出てくる人たちもきっとそんな思いでいるのだろう。根底に流れる悲しみと、どう…

読了

過ぎたこととして書いてあるからこちらもおもしろく読めてしまうが、実際の躁うつ病はもっと凄絶なものだっただろうと想像がつく。株を売買し、日本から独立してマンボウマブゼ共和国を建国し、そして破産までしてしまうなんて。本人はもちろん、否応なしに…

読了

キップをなくして改札口の外に出られなくなってしまったイタル。思いがけずイタルと私は同い年の設定で、ちょっと親近感を持てた。駅の子になって生徒たちの登下校を助け、それぞれに役割を果たしていく駅の子どもたち。東京駅のあのへんに子どもたちの住ん…

読了

独特で、すごく繊細な感受性の持ち主という印象。地上20センチのところをふわふわ漂っていそうで、でもしっかり地に足がついているのだからかなわないなあと思う。どこまでいっても静かな風景。たとえ天候がうんと悪くなったとしても、じたばたするのではな…

読了

装丁の綺麗さに手に取った本。夢と現の境界の淡さや、自分の足元の頼りなさをくっきりと映し出している短編集。小説というより、散文という言葉が似合いそうな感じがする。どこまでも澄み切って、透明な世界。好き嫌いが分かれるかもしれないけれど、私は好…

読了

再読。誰よりも日本語と日本文学に焦がれる妹と、アメリカ人になろうとしてなりきれない姉との、電話線をはさんで交わされる、日本語と英語の入り混じった会話と感情の交錯。自分の希望とは違うところで、バイリンガルとなってしまった人の、アイデンティテ…

ひみつシリーズ

学研から出ていた学習マンガの「ひみつシリーズ」知ってるひとー はーい! 子どものとき、うちの親はマンガを絶対に買ってくれなかった(だから「りぼん」とか「ちゃお」とかも読んだことがない)。買ってー買ってーと言っても、「だめ」の一言で終了。ただ…

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仕事はしているけど出世コースからは外れた。趣味はあるけれど、他の人には言えない。彼氏はいるけれど、結婚を具体的に考えているわけではない。そんな中途半端な幸代が、ひょんなことから会社の裏歴史を紐解き、裏社史としてまとめていくことになる。しを…

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はりつめて今にも糸が切れそうになった心にも、じんわりしっかり沁みる。ニヤニヤ、クスクス、げらげら、程度の違いはあれど、底辺に流れる笑い。こんなことを考えてるの? という軽い驚きと、やっぱりみんなそう思うよね! という強い共感。『女性百科宝鑑…

読了

なんでだろう、読み進めるのにすごく時間がかかってしまった。文章を書くことが本業ではないからなのか、ただ単に私とリズムが合わないだけなのか、なんとなく読みにくい。時間がかかったわりにどうということもなく、なんだか消化不良。猫別れ作者: 猪本典…

読了本

ドラマになったガリレオのイメージが強すぎて、どうしても湯川が福山にしか思えない。柴咲コウしかり、北村一輝しかり。湯川はもっと小汚い感じをイメージしていたのだけれど、もうそうはならないのだろうな。科学という目で事件を見て、ただ捜査をしている…

読了

ごく最低限の言葉しかつかわない文章は、こんなにも想像をかき立てられるものなのだろうか。誰が、どこで、ということはあまり語られないのだけれど、それこそがかえって石田千の文章を特徴づけている。食べ物に関する描写が上手い人だと思っていたけれど、…

読了

死刑をどうとらえるか、今後どうしていったらいいのか、一筋縄ではいかない問題だ。私もある程度の持論はあるけれど、その中に矛盾が存在するのも知っている。たしかに、「情緒」があるからこそ、人の命をどう扱うかということはセンシティブな問題になるし…

読了

『アルジャーノンに花束を』を髣髴とさせるような、若年性アルツハイマーにかかってしまった男性の話。まだ若いのに、どうして自分が、という苛立ちやこの先どうなるのだろうと不安と恐怖、そんなものが手に取るようにわかる。特に広告業界なんて、常に時代…

本を読むということ

小さいときから、おもちゃは買ってもらえなくても本ならほぼ確実に買ってもらえる、という環境で育ったせいで、本を読むことは好きだった。外で遊ぶのがあまり好きではなかったので、家でひとりで本を読んだりピアノを弾いたりする子どもだったのだ(妹1はこ…

読了

1巻とは趣がだいぶ違った、急転直下の展開。音楽を楽しむ独奏はいいけれど、周りを見ずにひとり突っ走ってしまう独奏では、いずれ破綻が来るのは目に見えていること。大人になった自分が、高校生の頃を振り返って書いているのだからあたりまえなのだけれど、…

読了本

こんなにうまく行くわけないよ、ご都合主義だよ、と言われてしまうのもわかるけれど、それでもなお「いい作品」と言いたい。私も映画が好きで、地元の映画館の年間パスを持っているけれど、いわゆる名画は観ていないものが多い。ゴウちゃんとローズ・バッド…

読了

角田さんの、旅をメインとしたエッセイ集。「旅は好きなのに旅慣れていない」とご本人は書いているけれど、いやいやどうして。私はザックを背負ってタイに2ヶ月、というようなタフネスを要求される旅が本当にできないので、もうそれだけで尊敬に値してしまう…

読了本

終結に向けてどんどん突き進んでいくのが、早く終わってほしいような終わらないでほしいような小説。たった数ヶ月のあいだに、東大の大学院生が肉体労働を経験し、覚醒剤を打つようになる。光と陰の部分を実体験として感じた国男。国家の威信をかけたオリン…

読了

久しぶりに読んだカズオ・イシグロ、期待を裏切らない短編集。さまざまな楽器と音楽と人をめぐる5篇がどれも心地よい。淡々とした筆致、という印象があったのだけれど、「降っても晴れても」はコメディチックで、犬の臭いのところなんかは思わず吹き出してし…