2008年読了リスト081-086

 081。こういうごはんエッセイはだいすき。人がどんなものを食べているかということにすごく興味があるので。いろんなサイトでも、ごはんメモがあったりするとすごくうれしい。「QP」の文字がたくさん出てくるのが、なんだかいちいちおもしろかった。そんなにおもしろいのかなあ、キユーピー3分クッキング。

今朝子の晩ごはん (ポプラ文庫)

今朝子の晩ごはん (ポプラ文庫)

 082。以前も読んだことはあるけれど、やっと文庫を買ったので、あらためて読み直し。瀬尾まいこさんはすごく好きな作家で、いちばん最初に、あ、いいな、と思ったのがこの作品なのだった(『卵の緒』はそれより先に読もうとして、なぜか数回挫折したのだった)。これは映画もすごくよくて、私も夫も大好きな作品。このあいだまで流れていたキットカットのCMを見ると、どうしても「勉学ー!」って思ってしまうのだっけ。

幸福な食卓 (講談社文庫)

幸福な食卓 (講談社文庫)

 083。何かで目にして、読んでみようと思った1冊。おもしろくないわけじゃないんだけれど、私は、こういう不穏な不安定な空気の流れている本はちょっと苦手なのかもしれない。どういうふうに距離を置いて読んだらいいのかわからなくなる、というか。もやもやっとした気持ちが残る感じ。

お月さん

お月さん

 084。うーん、これを読んでから『仏果を得ず』を読むべきだったよ! 順番間違えたー。文楽って見たことがないのだけれど、すごく見てみたくなった。三浦しをんの筆力ゆえなのだろうなあ。そんなにおもしろい世界が広がっているとは知らなかった。テキストも何もなくて、ただ口から口へ、体から体へと受け継がれていくものの単純さと深さ。おもしろそうだなあ。そのうち見に行ってみよう。「寝てもいい」らしいし!

あやつられ文楽鑑賞

あやつられ文楽鑑賞

 085。名前を聞いたことがない作家で、目についたのは梨木香歩の推薦文が帯だったから。ずっと読みそびれていて、このあいだ、そういえば、とやっとリクエストしたのだった。動物を主人公にした人生寓話。主人公は動物なのに、なんだかしみじみと自分の人生について考えてしまう。ちょっと奇妙でシュールで、それでもにやっと笑えるところもあったりして、うまい人だなあ、と思う。私は表題作と「いただきます」がよかったな。

頭のうちどころが悪かった熊の話

頭のうちどころが悪かった熊の話

 086。「よそのうちはおもしろい」と書いたのは江國香織だけれど、たしかによそのうちはおもしろくておかしいと思う(可笑しい、の意味と、変だ、のおかしい、の意味とどちらも)。なにも秘密がないように、なんていう家庭にだって、やっぱりなにかしらは秘密はあるものだし、なければおかしいとも思う。みんなそれぞれ鬱屈した感情を抱えていて、でもそれを表に出さずに秘密なんてないですよ、なんていう顔をしているのなんて滑稽だ。だけれど、その滑稽なものこそが家族なのだからややこしい。こういう文章を書かせると、角田さんはやっぱりピカイチだと思う。

空中庭園

空中庭園

 087。『鴨川ホルモー』『鹿男あをによし』とヒット作を連発している万城目さん(そういえば『鴨川ホルモー』は映画化されるそうだけれど、あの愛すべきオニたちはどうやって撮るの?)。ごく普通の人に見えて、でもやっぱりどこかずれていて、それがそこはかとなくおかしみをさそう。通勤のバスの中とお昼休みに読んでいて、何回かぷふっと吹き出しそうになって困った。

ザ・万歩計

ザ・万歩計