運命衝動土曜日


 やけにウクレレがくるなあ、と思ったのが水曜日。ウクレレっていいねー、と夫と再確認していて、昨日の夜、明日は昭和とトミオカにウクレレを見に行こう、と言っていたのだった。今日は午前中が病院だったので、午後から外出。昭和に行って、いいねーいいねーとにやにやし、ボーナスが入ったら買おうかと言っていたはずなのに、そのすぐあとに行ったトミオカでハードケースと教本つきのリーズナブルなモデルを見つけてしまい、大いに悩む。夫も私も、これが欲しいと思うと突き進んでしまい、どっちもストップをかけないどころかむしろ相手の購買意欲を煽るタイプなので、ひとまず頭を冷やそうとお店を出て八文字屋で立ち読んだりしてみた。でも、結局ボーナスが入ってから買うんだったら今買っても一緒だし、早く手に入れて弾きたい、練習したい、という気持ちを止められなかったので、トミオカに戻ってお買い上げ。自分のお金で楽器を買うなんて、フルートを買った以来! すっごくテンションが上がる。ハードケースをさげて歩いていると、なんだか分数バイオリンみたい。その勢いでTSUTAYAつじあやののCDをレンタルし、車の中でうたいまくる。夫も私も、音楽はもちろんのこと、楽器を弾くのも大好きなので、こういうときにふたりでいいねーと言い合えるのはすごくうれしい。楽器を弾かない人には、このテンションの上がり方はわからないのかもしれないよなーと思う。
 いろいろ経由して、映画を観にフォーラムへ。今日観たのは「西の魔女が死んだ*1。もともと梨木香歩は私のいちばん好きな作家で、そのなかでも原作の『西の魔女が死んだ』は大好きな本。何回読んでも泣いてしまう、私にとってはとても大切な1冊だ。映像化されるということを聞いて、予告編などで目にする限り忠実に原作を再現していて、とても楽しみにしていた。いざ観てみたら、もう最初から最後までほぼ泣きどおし。期待は裏切られることはなく、梨木さんの世界が現実の映像の世界として広がっていて、とても丁寧に作られた映画だということがきちんと伝わってきた。ほんとうによかった。今まででいちばん泣いた映画だと思う。DVDになったら真っ先に買おう。買い物をして帰り、さっそくウクレレの練習。弦楽器をやるのははじめてなので、ギター弾きの夫が先生。楽譜の読み方もピアノやフルートなんかとはぜんぜん違うので、まずそこから教えてもらう。簡単なきらきら星を弾き、レンタルしてきたつじあやのの「風になる」の楽譜を見ながら悪戦苦闘。手が小さいからギターよりはウクレレのほうがいいだろうと思ったのは事実だけれど、それでも弦を押さえるのは難しい。弦が左指に食い込んで、あとになって痛い。けれど音がうまく出せたときのうれしさは格別。楽器はいいなあ。まじめに練習しよ。それでつじあやのの夏のツアーに行くのだ!