2008年読了リスト151-156

 北海道旅行に持って行ったのはこの本。旅行に持って行く本は毎回すごく悩むのだけれど、今回はこれで大正解。硬質な、でも冷たくない凛々しい文章が沁みてきて、いつになくじんときた。須賀敦子は今まで読み散らかしていたけれど、近々きちんと読み通してみようと思う。

トリエステの坂道 (新潮文庫)

トリエステの坂道 (新潮文庫)

 放送禁止歌放送禁止用語についてはほとんど知識がなかったのだけれど、漠然と誰かが決めているんだろうと思っていた。でも、歌に関しての明確な取り決めはないそうだ。ぜんぜん知らなかった。批判を避けたくて事前に回避するなんてやり方は好きじゃない。

放送禁止歌

放送禁止歌

 最後までわりとすいすい読んだのに、終わりかたに納得が行かずなんだか消化不良。

月曜の朝、ぼくたちは

月曜の朝、ぼくたちは

 実に数年ぶりに読み返した。最近の江國さんは追いかけなくなってしまったけれど、一時期はほんとうに好きだったのだ。今でもこの感性に共感するところはたくさんある。日々の些末なことをすくいあげて文章にするのがほんとうに上手だなあと思う。

都の子 (集英社文庫)

都の子 (集英社文庫)

 勢いがついて、これも読み返してみた。ものにまつわるエッセイ集。このなかでも、とりわけ「まめご」への愛情がすばらしい。この本は実家にいたときに買って、母も読んだのだけれど、一時実家で「まめご」が流行語になった。

とるにたらないものもの

とるにたらないものもの

 初・向田邦子。なぜか今まで手が出なかったのだけれど、思い切って借りて読んでみたら、どうしてもっと早く読まなかったのか後悔するくらい。この文章は大好きだ。もっともっと読んでみたい、と思う作家。この本が20年以上前に出版されたものだということに驚く。

思い出トランプ

思い出トランプ