2007年読了リスト225-229

 225。うーん、これを書いたのが若干15歳にもならなかったときの著者だとは思えない(というか、今でも15歳! という感じ)。なんてみずみずしくて、そして大人っぽい文章を書く子なんだろう。こんなに冷静な、それでいてあたたかみのある文章を書けるのは、ひとつひとつの出来事について、読んだ本についてきちんと考えて消化してきたからなのだろうな。最新刊の『ひとりの時間』も読みたいし、既刊の『小学生日記』も読んでみたい。

本を読むわたし―My Book Report

本を読むわたし―My Book Report

 226。おもしろいことはおもしろいのだけれど、この作者、この田口・白鳥の設定でどれだけ本を書いているんだろう、と思ってしまう。なんだかこの設定にも食傷気味。もうちょっと別のものが読みたいよ。と言いつつ、まだ未読のものを借りてきてあるんだけれど。

螺鈿迷宮

螺鈿迷宮

 227。絲山秋子さん、最近精力的に本を出しているね。エッセイを読んだのはおそらくはじめてだと思うのだけれど、とても気っ風がいい人だな、という第一印象。好きなものは好き、嫌いなものは嫌い、ときっちり自分の考えを出せる人、という感じ。そしてそれがまったく嫌みにならない。サイトの日記もかなり好きで、ここのところずっと読んでいる。

絲的メイソウ

絲的メイソウ

 228。よしもとばななは、やっぱり好きだな、と思う。決して文章が抜群にうまいわけでもないし、技巧的に優れた文章を書くわけでもないのに、どうしてだか読ませてしまう力。3編がおさめられている本書の中では、私は表題作がいちばん好きだった。ハワイは不思議な場所で、訪れた人の心をぽかっと緩ませてしまう。そんなハワイの空気が感じられる気がする。

まぼろしハワイ

まぼろしハワイ

 229。『かみさま』という書名で、「神様」ということかな、と早とちりして借りてきたら、なんと「紙さま」の意味だった。読みはじめてびっくりしてしまったけれど、これは思いがけない勘違いで、紙ものが好きな私には嬉しい本だった。もともと出版社にいたからなのか、紙ものや印刷(活版印刷のよさといったら!)、インクなどが大好きで、DICなんかはずっと眺めていられる。読んでいたら、誰かに手紙を書きたくなった。

かみさま

かみさま