2008年読了リスト001

 今年の読了本、まず1冊目。重松清の書くものは底抜けに優しくて、とにかく心がぎゅううううっとなってしまう。私は未だに自分の小学生時代のことをあまり思い出したくはないのだけれど、重松さんの文章を読むと、なんだかほんのすこしだけあの頃のことを許せるような気がするのだ。たぶん、これが、癒されているということなのだろうな、と思う。吃音のある主人公のきよしが、自分に重なってくる。切なくて哀しくて、でも不思議と温かい気持ちになる作品。

きよしこ (新潮文庫)

きよしこ (新潮文庫)