2008年読了リスト038-041

 038。何年か前に読んだことがある。ともかく膨大な原稿の量で、登場人物もたくさんいるために頭がこんがらがりそう。でも、それでもいったん読みはじめたらやめられないほどぐいぐいと引き込まれる本だった、ということだけすごく覚えている。今回もその印象は変わらず、宮部みゆきは本当にたくさんの引き出しを持っている作家だ、とつくづく思う。

理由

理由

 039。『県庁の星』を書いた人だという認識はあるけれど、はじめて読んだ桂望実。何かにつけてぼんやりしていて自分のやりたいこともはっきりしていない主人公が、派遣先が決まるまでのつなぎにと軽い気持ちではじめたキャバクラ嬢の仕事にやりがいを感じるようになり、それをとおして自分のやりたい仕事を見つけていく、というストーリー。とにかく後ろ向きに考えがちな主人公より、なんでもはっきりとものを言うオカマのケイのほうがずっと生き生きとしていた。ほかの本も読んでみようかな。

Lady,GO

Lady,GO

 040。今までの私にとって、芥川賞作家はどうも楽しんで読むことができず、あんまり合わない文学賞だなあと思っているのだけれど(絲山秋子は例外だが)、やっぱりこれもそれほど入り込んで読むことができなかった。薄い本なのですいすい読めてしまうのだけれど、そのぶん頭に残る印象も薄い感じ。自分の思考・嗜好とはどうもあんまり相容れないみたい。

八月の路上に捨てる

八月の路上に捨てる

 041。小さいときから本が好きで、絵本や本は親に惜しまず買ってもらった。私には「本買って」と言ってだめと言われた記憶がない。それは本当に親に感謝している。手元に持ってきている絵本はほとんどないけれど、ピーターラビットうさこちゃん、くまのフランシスなんかは私にとってもとても親しい友達だった。世の中にはたくさんのいい絵本があふれているんだな、としみじみ思う。『サリーのこけももつみ』を読んでみたい。『花さき山』に言及している文章で、「ごつごつした悲しみ」という言い回しがあるのだけれど、これほどぴったりな表現はないと思う。

絵本を抱えて部屋のすみへ (新潮文庫)

絵本を抱えて部屋のすみへ (新潮文庫)


 今日、書店で購入したのはこれ。

天然生活 2008年 04月号 [雑誌]

天然生活 2008年 04月号 [雑誌]

走ることについて語るときに僕の語ること

走ることについて語るときに僕の語ること

 小さいときからずっとずっと、いちばん好きな絵本がこれ。何回読んでもいい。涙ぐみそうにすらなる。

しろいうさぎとくろいうさぎ (世界傑作絵本シリーズ)

しろいうさぎとくろいうさぎ (世界傑作絵本シリーズ)