2008年読了リスト042-045

 042。1年に何回か、村上春樹を読みたくなる時期が来る。私は小説よりもエッセイのほうが好みだな、と感じているのだけれど、そのなかでもこの1冊はとても好き。村上春樹のエッセイで何が好きって、食べ物の話が多いことと、まったくもう、ぶつぶつ、と言っていることだ。ananに連載されていたときもときどき読んでいたけれど、この連載は楽しみだったなあ。大橋歩さんの版画も味があっていい。

村上ラヂオ

村上ラヂオ

 043。『鴨川ホルモー』のサイドストーリーをおさめた1冊。荒唐無稽で、それでいて(それだからこそ?)人を惹きつけた鴨川ホルモーと同じような時期に、こんなことが起こっていたなんてねえ、と思ってしまう。ホルモーは京都だからこそ成り立つような気がしていたけれど、どうやらこのなかの1編を読むと東京でもホルモーは行われているらしいじゃないか! どこまで広がるんだ、ホルモー。

ホルモー六景

ホルモー六景

 044。私は三谷幸喜という人が大好きだ。テレビに出ているのを見ていると、黙っていても笑ってしまうし、映画は安心して笑いに行くことができるし、ドラマはクスクス笑いながら見てしまう。たたずまいや存在自体がおもしろい。これはラジオで清水ミチコと番組をやったときの様子を原稿に起こしたものなのだけれど、やっぱり笑ってしまう。なんであんなにおもしろいんだろう。不思議。

むかつく二人

むかつく二人

 045。先日から怒濤のように読んでいる米原万里さんの著作のひとつ。生前、犬も猫も飼っていた米原さん、彼らを「毛深い家族」と呼んで本当に愛していたんだなあというのがよく伝わってくる。いなくなってしまった犬を探して、たまたま行き会うことになった犬を引き取ったり、それぞれの猫の性格を考えて接し方を変えたり。毛深い家族を残して亡くなったのはさぞかし無念だったんじゃないかなあと思ってしまう。その反対に、毛深い家族は愛情いっぱいにかわいがってもらって幸せだったろう、と思う。

終生ヒトのオスは飼わず

終生ヒトのオスは飼わず