第九が終わってしまった

 9月の半ばすぎから練習してきた第九が、25日に本番を迎えた。当日は本当なら仕事を休みたかったのだけれど、年末の忙しい時期でそうもいかず、午前中だけ出て午後は早退させてもらうことに。会社を出られたのは予定より20分くらいあとで、郵便局で荷物を引き取ってからかんたんにお昼を食べて県民会館の地下講堂へ集合。体を動かして発声練習をして、ゲネプロを待つ。オケのゲネプロを見てもいいよ、と許可が出たので、隣で歌う人と一緒にホールのど真ん中を陣取って見学。ゲネプロなんて普段見られないから、とてもおもしろかった。指揮の飯森さんの指示に対して的確に音色を変えたりできるオケの人たちは、やっぱりプロなんだなあと実感。結局第九の4楽章のゲネプロが始まったのは15時半(集合は14時だった)。待ち疲れ。とにかくあんまりがんばって歌わないように、と指示を受ける。ゲネプロは1回であっさりと終わり、また膨大な待ち時間。18時半に再度集合と言われたのだけれど、あまりにも待ち時間が長くて疲れる。隣の人とずーっとしゃべって時間をつぶす。この人とは同じくらいの歳かな、と思っていたらやっぱりそうで、しかも新庄から通っていたのだそうだ。がんばってたんだなあ。控え室で寝ているおばちゃんもいっぱいいた。
 18時15分に開場、18時半に合唱団は集合。そこからまた軽く体を動かして発声練習をし、あとは本番まで待つだけ。結局移動の声がかかったのは20時過ぎで、白のブラウスに黒のロングスカートという薄着で移動。ロビーで寒い寒いと言いながらまたすこし待ち、そこから舞台の袖で待機。じゃあ移動してください、と言われて舞台に上がる。ヒールのあるパンプスを履いて、おまけに丈が長いスカートを着ているので裾を踏まないように気をつけて移動。緊張は全くしなかった。いざ始まってしまうとひたすら終わりに向かうだけなので、このままずっと歌っていたい、聴いていたい、終わりたくない、という思いだけ。ドッペルフーガのところで合唱団が走りすぎ、オケと合わなくなってこのまま行ったらすわ崩壊か、というところが1ヶ所あったけれど、なんとか立て直して最後まで歌いきった。練習が始まったときには出しにくかった音程のところも楽に出せるようになったし、どんどんうまくなっていくのが肌で感じられて嬉しかった。そして何より、大人数で音楽ができることの楽しみを思い出した。本番は20分すこしで、本当にあっという間に終わってしまった。でも、歌っている間中、本当に楽しかった。いい経験をした。やっぱり音楽っていいなあ、としみじみ思う。また機会があったら歌ってみたいな。第九は私にとって、ちょっと特別な曲になった。とにかく楽しかった!
 山響の合唱団の募集があるのだけれど、来年のスケジュールを考えると参加するのは難しそう(しかもオーディションあり!)。いつか参加したいな。