読了

 新年早々、すごい本を読んだ。今まで何度も借りたのに、手をつけられずに返すということが続いていたけれど、今回やっと読むことができた。きっと、今の私にとって、今回が読み時だったのだろう。響く言葉がたくさんあって、ノートにメモした文章がかなり多い。はっとする言葉や考え方、納得してしまう部分など、学ぶところが多い本だった。自分の仕事に真摯に取り組むこと、視野を広く持つこと、どれも大切なことだ。続編は一度読んだことがあるけれど、この機会に読み返してみようと思う。

すばらしい新世界

すばらしい新世界

 よしもとばななさんはほんとうに食に対して貪欲だ。そして、感じるのは、たとえひとりで食べるごはんだとしても、そのごはんはいろいろな人とつながっているということ。食材を作ってくれた人然り、自分の家族然り。1話ごとのボリュームは少なくてさらっと読めるけれど、食べることはすなわち命で、生活そのものだとばななさんが言いたいのがよくわかる。
ごはんのことばかり100話とちょっと

ごはんのことばかり100話とちょっと

 半径1キロ以内で起きているような、ささやかな日常。小さい町の教会のほとりで、穏やかでしっかりしたものを作ろうとしているオーリィくんと安藤さん。トロワと月舟シネマが近くにあれば、絶対に通うのになあと思う。おいしいサンドイッチとあたたかいスープを準備して、また読み返したい。
それからはスープのことばかり考えて暮らした

それからはスープのことばかり考えて暮らした

 死んでしまった夫に愛人がいた、そのことから始まった仁恵と志生子の関係。フィクションだからと思おうとしても、やっぱり設定が突飛だし、仁恵のキャラ設定にいらっとした。まだしも志生子の方が理解できる。実際にこんな人がいたらほんとにいらいらするだろうし、爆発するだろうなーと変なことを考えながら読了。どうもモヤモヤ。
さよならの扉

さよならの扉

 先が気になって気になって、一気読み。のわりにすっきりしないのはどうしてなんだろう。結末は、それでよかったのかなー。突っ込みどころが他にもあると思うんだけれど。
治療島

治療島

 憲法という、普段の私たちの生活にとっては空気みたいなものを、やわらかくやさしく解釈してくれる本。授業で憲法を読んだことはあっても、そのほんとうに意味することを知らない私のような人間にとっては、翻訳してくれてはじめて「そういうことを言っていたのか」とわかるほど。今まで私自身はどちらかというと改憲には反対の姿勢だったのだけれど、現状に合わせてしなやかに変化していくことも大事だなと思う。それには、私たち国民がもっと賢くならなければ。 何回も読み返しているけれど、また再読。着物というととかく「高価なもの」「苦しいもの」と思われがちだけれど、きくちさんの提案する着物はらくちんで楽しいもの。せっかくの日本の民族衣装を、行事だけのものにするのはもったいない。実家に着物がたくさんあることだし、ちょっとずつでも着てみようと思うきっかけになった本。
着物がくれるとびきりの毎日

着物がくれるとびきりの毎日